老若男女がプレイするべきおすすめボードゲーム【初心者向け2-6人用】

どうも、Yadomi(@yadomin_)です。
平時はボードゲームとインディーゲームの布教を生業としており、頭を使わない文章を書くことを特技としています。

 

さて、思わず聞き返したくなるタイトルで恐縮ですが、

海外、国内、商業、同人問わず、世界には非常に多くのボードゲームが存在し、ドイツやアメリカ等では小説や絵画などと並ぶ「文化」として非常にメジャーなジャンルとなっていることはご存知でしょうか。

ボードゲームというジャンル自体がドマイナーな日本では、公民館のスペースなんかを借りてプレイすることもありますが、ボードゲームの本流、ドイツのゲームは『ドイツゲーム』という独自のカテゴリが形成されているほどの「文化」。

そしてそのコアターゲットは、大学生や社会人を中心とした成年層だったりします。

海の向こうの国々では恐らく今日も、いい年をしたおっさん共が卓を囲み、酒の入ったグラスを片手にダイスを振ったり、ニヒルな笑いを浮かべながらシノギを削り合う「文化力」高めのアクションをしていることでしょう。

 

ジャパニーズもボードゲームで「文化力」高めましょう。

 

 

前置きから入りましたが、今回は非常に多くのタイトルから「老若男女が楽しめそうな」わりかしメジャー(無難)なタイトルを4作品ピックアップ。

各ゲームルールの解説はインプレッション程度にとどめ、「どう面白いか」「どうわかりやすいか」にスポットを当て、「遊んでみたい」と思わせる紹介を目指していこうかと思います。

 

各タイトルの詳細レビュー等はこの記事を皮切りに、『ゲーマーズ畑。』内にて随時お届けしたいと思います。お楽しみに!

 

カタンの開拓者たち (Die Siedler von Catan)

 プレイ人数  2~4人(拡張版は6人まで)
 プレイ時間  30分~1時間
 わかりやすさ  ★★★★☆
 奥深さ  ★★★★★

 


世界的に有名な、1995年リリースのドイツ産ベストセラーボードゲーム『カタンの開拓者たち』。

とりあえずコレ勧めとけという世界のボドゲ界隈の熱い空気を顔に浴び、世界のボドゲ界隈代表として最もおすすめすべきゲームとしてセレクトしました。

近年では企業の集団面接で使用されたりするなど、その高いゲーム性は一般層にも認知され始めています。

 

このゲームは随所に「楽しい」と感じるポイントが詰まっています。

何十通りもの戦略を生むことを可能にするゲーム性、

プレイ毎にランダムに構築される島による高いリプレイ性(何度でも繰り返し遊べる)、

2つのダイスによるカジュアルな乱数、

そして最大の特徴である「交易」による他プレイヤーとの積極的な交流。

これら様々な要素をたったひとつの盤面に落とし込みパッケージングした、リリース後何十年が経過した今でも傑作と呼ばれるに相応しいボードゲームです。

 


『カタンの開拓者たち』の簡易ルール

大まかなストーリーとして「『カタン島』と呼ばれる無人島に開拓者(プレイヤー)たちが降り立ち、誰が最も自身の領土を発展させられるかを競う」といったものがありますが、プレイヤーは最初に自身の建てる「開拓地」に隣接した土地から「木」「土」「羊」「麦」「鉄」などの資源を獲得し、これを自分の開拓地の発展に充てていくことになります。

この資源をやりくりし、開拓地を建て道を引き、島の開拓を推し進めていき、様々な行動によって獲得した「得点」が10点になったプレイヤーが勝利です。

ただ、2位以下は等しく負け犬のため、負け犬になりたくないプレイヤー達は10点に到達しそうなプレイヤーをあらゆる方向から妨害し始めますので、一筋縄ではいかないたのしいゲームです。

 

『カタンの開拓者たち』の面白み

無人島では当然ながら他プレイヤーも開拓を始めていますので、思うように行かないのがこのゲーム。

道を伸ばして更なる開拓地を建てようとしたら急に他プレイヤーが道を塞いでくるとか、手持ちの資源が他プレイヤーに押収されてなんもできねえ!とか、そういった状況が平然と起こり得ます。

また、このゲームでは「自分の持っている資源を他プレイヤーと交換(交易)すること」がシステム上認められており、キモでもあります。足りない資源を賄うために誰と交易するかだけではなく、他人の資源の状況を観察し、相手が交易を求めてきた場合に足元を見て自分の利を増やす、吹っかける等の行為も可能で、「交渉力」が高ければそれだけ有利になります。

例えば「こちらが資源1つ、相手が資源3つ」などという条件でも、互いの合意さえあれば交易は成立します。なるべく人の足元を凝視しましょう。

 

また、「カタンの開拓者たち」においては、以下の能力が重要視されます。

交渉(コミュ)力を要求されますので、営業職に就いているサラリーマンなどにもおすすめです。

  1. 他プレイヤーとの交渉力
  2. 開拓の計画性
  3. サイコロの出目(乱数)に寛容な心

 

この「交渉」と「開拓」は密接に絡み合っているので、開拓がうまくても交渉下手だと勝てませんし、交渉が上手でも交渉で得た資源をうまく開拓に活かせなければ勝つことは難しくなります。

しかし、ルールは非常に理解しやすく、初心者でもすぐに面白さを理解することが可能です。
また、開拓の方針によって最終的な自身の領土のカタチも変化してくる(ひたすら道を繋げて開拓地を大量生産したり、開拓地を絞ってひたすら発展させたり)ので、わりとプレイヤーの性格が出るゲームでもあります。

 

ちなみにゲーム後半は、スコアが突出している1位のプレイヤーをどうやって引きずり下ろすかを2位以下のプレイヤーが水面下で画策するという、「宿命のライバル同士が共通の敵を倒すため一時的に手を組む」展開がそこそこの頻度で訪れ、カタン島を泥沼へ引きずり込みます。

出る杭は全力で叩き潰す』現代の開拓者マインドを我々に伝えてくれるゲームです。

 

 

▼携帯できるキャリーケース版もオススメ。ケース自体もオシャレで質もスタンダード版と遜色ない仕上がりになっています。

 

ドミニオン (Dominion)

 プレイ人数  2~6人
 プレイ時間

 30分~1時間

(サプライによる)

 わかりやすさ  ★★★★☆
 奥深さ  ★★★★★

        

2008年にアメリカのRio Grande Games社よりリリースされ、2009年にドイツ年間ゲーム大賞をはじめとする数々の賞を総嘗めにしたビッグタイトル「ドミニオン」。「ドイツ年間ゲーム大賞」はボードゲームにおいて最も権威のあるありがたい賞です。

その人気から、リリース以来毎年のように拡張セットを発売しており、全部集めて箱を並べると部屋の1スペースが埋まります。

個人的には今回最もおすすめするゲームで、カードを並べているだけでも面白いとおれの中で評判です。

 

さて、「ドミニオン」は先ほど紹介した「カタンの開拓者たち」とは異なり、デッキ構築型のカードゲームとなります。

▲硬派でオサレなイラストのカード達。右側の「サプライ」カードは300を越える種類が存在します。

 

『ドミニオン』の簡易ルール

プレイヤーは、先代の領主が遺した幾ばくかのドミニオン(領土)である「屋敷」カード3枚と、「銅貨」7枚が入ったデッキでゲームを開始します。

プレイヤーはこの屋敷3棟と銅貨7枚という貧弱極まりない資産を上手に活用して、より価値の高い「銀貨」「金貨」や様々な効果を持つ「サプライ(施設)」を購入し、得た資産で得点カードである「公領」「属州」を購入していくという「拡大再生産」を繰り返していくことになります。

そうして、最終的に「得点カード」の合計を計算し、もっとも多くの得点を得たプレイヤーが勝利するというルール。

複雑そうに感じるかもしれませんが、基本的にはカード引いて引いたカード使って手持ちの金でなんか買ってカード捨てる、を繰り返すだけの簡単なゲームです。

 

『ドミニオン』の面白み

このゲームの面白さは、ゲーム毎に異なった「サプライ」が使用されるので、毎回全く違ったゲーム展開になる所。

超豊富にあるサプライのおかげで拡張性も非常に高く、長く遊ぶことができます。

何なら自分で自分に有利になる自作サプライを作って、場にしれっと混ぜるなどという小学生みたいな行いをしてもOKですが、当記事では紳士的なプレイを奨励しています。

 

また、「得点カード」は勝利するうえで非常に重要なカードですが、このカード、ゲーム中は何の役にも立ちません。手札にあってもただの産業廃棄物でしかないので、あまり得点カードを買いすぎると身動きが取れなくなってしまいます。

この、勝つためにはゲーム中何の役にも立たない「得点カード」を購入しなければならないという点が、絶妙なジレンマと戦略性を生んでいます。

ルール自体はそう複雑ではないのに、場に置かれたどの施設を購入していくか、購入した施設をどう使っていくか等、考えることは無数にあるという奥深さ。

単純に自分のデッキが充実していくのを感じるだけでも面白いです。

ちなみに基本セットに封入されている「魔女」カードを使って他のプレイヤーに呪いをプレゼントし続けるだけのデッキを作ると他プレイヤーから「魔女狩り」と称した集中放火を受けるという小技があります。

 

しかしながらこの「ドミニオン」。非常に面白いのですが基本的にカードしか入っていないはずのパッケージは巨大です。

パッケージ内は収納ボックスにもなっていますが、広大なスペースをふんだんに使ったむかつくぐらいゆとりある収納ケースとなっていますので、外出の際に持っていって友人と遊ぶ際は他の手頃な収納ボックスに移し替えましょう。

 

 

街コロ

 プレイ人数  20分
 プレイ時間

 30分~1時間

(拡張版込みの場合1時間以上)

 わかりやすさ  ★★★★★
 奥深さ  ★★★★☆


 

『街コロ』は2012年にグランディング株式会社よりリリースされた国産ボードゲーム。

国外でも高い人気を博しており、2015年にはドイツ年間ゲーム大賞の「年間ゲーム大賞」にノミネートされました。

見た目通りのカジュアルさ、取っ付きやすさから老若男女が楽しめますが、カジュアルな見た目で舐めてかかった歴戦のゲーマーを黙らせる高度なゲーム性も併せ持っており、様々な層から高い評価を得ている、近年では稀有なタイトルです。

 

『街コロ』の簡易ルール

  1. 収益を生む施設(コンビニとかファミレスとか)を建てる
  2. 建てた施設によって、サイコロの出目に応じた収益が発生する
  3. その収益で更に施設を建てる
  4. そうやって稼いだ金で『ランドマーク』を建てる
  5. 『ランドマーク』を全て建設したプレイヤーが人生の勝利者

というルールに則って街を発展させていくゲームです。

どうやって収益を発生させるか、得た収益をどうやって活用して更なる収益を生むか、勝利条件であるランドマーク建設にどう着手するか…街づくりっぽい要素を気軽に楽しめ、カジュアルなビジュアルからは想像できない奥深さが大人気のタイトル。

ゲームの流れも5分あれば理解できる程度には単純です。

各プレイヤーは、自身の手番が来たら、

  1. ダイスを振る
  2.  収益を得る
  3. 施設を購入するかランドマークを建設

という3つのプロセスを踏むだけ。

相手から金をふんだくる施設も建てられますので、他プレイヤーを搾取して成り上がっていくという現代人らしい健全なプレイも可能です。

ちなみに借金はシステム上存在せず、「自分のターン開始時に持ち金がゼロのプレイヤーは、役所から無利子で金が渡される」という、どう転んでもマイナス方面にはならないシステムなので安心。

 

『街コロ』の簡易ルール

サイコロの出目で収益が発生するという点では上述の「カタンの開拓者たち」と共通している部分がありますので、カタンをプレイ済であればすぐに理解することができるかと思います。
「ランドマーク」を4つ(拡張版では6つ)建設することが勝利条件となっていますので、勝利目前のプレイヤーが目に見えて分かりやすく、奥深い読み合いの面白さと、見た目を含むカジュアルさを両立させたタイトルになっています。女性にも人気。

「コンビニ」を建てまくってコンビニの収益だけでランドマークの電波塔を建設するという戦法がわりと強かったり、他プレイヤーから金を奪うカフェやファミレスを乱立させていると高確率で嫌われるのが特徴です。

 

 

宝石の煌めき (Splendor)

 プレイ人数  2~4人
 プレイ時間  30分~1時間(慣れれば30分程度)
 わかりやすさ  ★★★★★
 奥深さ  ★★★☆☆

 

 

眉間に皺の寄った怪しげなおっさんが全力で宝石を凝視している、怪しげなパッケージのゲームです。

やることは単純。

宝石を集める→より高価な宝石に換金

以上です。

 

 

▲高い評価を得ている美麗なコンポーネント。宝石チップの質感が絶妙で、これだけのためでも一度遊んでみる価値があります。

 

『宝石の煌めき』の簡易ルール

これでは紹介記事として機能しませんので真面目に解説すると、

プレイヤーはルネッサンス期の宝石商となり、宝石鉱山、販売店、輸送手段などを買い取って流通ルートを確保し、宝石職人を雇い、貴族に宝石を献上してつながりを深くすることでポイント(威信点)を得るゲームです。

ルールは非常にシンプル。自分の手番では、

  1. 場にある種類違いの宝石チップを3個取る
  2. 場にある同色の宝石チップを2個取る
  3. 場にあるカードを宝石チップを使って購入する
  4. 場のカードを手札にする

 のどれかを行うだけ。

カードを購入するときには宝石チップを支払わなければなりませんが、購入したそれぞれのカードには宝石が1種類描かれており、なくならない宝石チップとして次回購入時に利用することができます。

つまり、カードを買えば買うほど次にカードを購入する時のコストが安くなっていき、より高価な宝石を購入する足がかりになるという仕組みです。

カードには勝利点が書かれているものがあり、これが先ほど解説した「威信点」になります。

誰かが15威信点を獲得した時点で、そのターンの最後のプレイヤーのターンまで回してゲームが終了します。

 

『宝石の煌めき』の簡易ルール

近年のボードゲームの中では、ビジュアル面においてトップクラスに位置付けられ、宝石を眺めているだけでなんだか満足させられます。

ルールも取っ付き易く、「ただよりよい宝石を購入していく」ことに集約されたゲーム性は、プレイを繰り返すうちに「今のはもっとうまく出来た」とリプレイしたくなる衝動に駆られます。

 

ただし少なくともこのゲーム、おれがプレイした限りでは会話はほぼ無いに等しいです。

全員が場とチップを交互に見比べ、ただチップとカードを置く音が聞こえる空間は、得も言われぬ高級感を覚えます

「宝石を見て、宝石を買い、宝石を売る」。まるで自身がルネ期の商人になったかのようです。六畳一間の空間で。

 

ゲームシステム的には、ボードゲーマーから少々「ありきたりでつまらない」と言われることもある本作ですが、おれはこのゲーム好きです。

ビジュアルも素晴らしく、プレイ中の雰囲気も良く、それでいて集中出来て面白い。ぜひプレイしてほしいゲームです。

 

 

 

さて、今回紹介した4作品は国内でも手に入りやすく、ボードゲームの入門としてもぴったり。というかこの4作品さえ押さえておけば充分にボードゲーマーぶることが出来ます。

初対面の人間と会話が続かないあなた、なんかマイナー気味の趣味を手に入れてみたいあなた、とりあえず遊びたいあなた。

 

ボードゲームで「文化力」高めましょう。